真夜中に

しんでもきみだよ、99。

あずきいろ

  


 

 
前回、好きだったかもしれない男の子についてかいたけど、正直わたしも自分でよく分からない。なにを基準に恋と言って、どこでともだちと好きな人が分けられるのか、そのラインがわたしにはまだ見えない。



修学旅行のとき声をかけてくれて、その後も仲良くしてた、あの時間は確かに楽しくてほんの少しドキドキしてたような気がする。




だけど、わたしには未だにずっと忘れられず時々思い出すひとがいる。2年生で初めて同じクラスになった時から、ずっと気になるひと。2、3年の担任が言うには2年の時はすごく尖っててぜんぶ投げやりで、3年になって周りに気を許すじゃないけどなんかすこし丸くなって本当によかった、ひと。



一度だけ、話の流れでブレザーを貸したことがあった。暖かさが暑さに変わり始める時期にブレザーを持っていたのは私だけで、そのときちょうど席が隣の隣の席だったのもあったんだろうな。

彼にはほぼずっと彼女がいて、勿論その時も付き合っている子が同じクラスにいたから、申し訳なさを感じながらもなんだか緊張しながら椅子にかけていたブレザーを彼に渡した。



気になるひと、同じクラスになった2年生と3年生の2年間、授業中ふと無意識に見つめてしまうひと。話し声が聞こえてきてしまうひと。




憧れだったから。


分け隔てなくクラスメイト、という間柄の人間と話して接することができる太陽のようなひとだった。

その反面、いつも友達と笑ってて、授業中も席近い人たちと話したり鼻歌を歌ったり、クラスの中心にいる人気者の彼。明るくてどちらかというと馬鹿で、なにを考えてるか分からない、なんて感じるようなひとじゃないと思う。それでもわたしは時々影というかどこか違うところにいるみたいなすごく遠く感じる彼が怖かった。

自分自身もよくなにを考えてるか分からないと言われるけど、わたしのそれとは違う、「何を考えてるか分からないひと」だった。


憧れてたけど、怖かった。





同級生は彼のことをチャラい、と思ってる人が多いみたいだったけど、そう思ったことはなかった。


なんだろう、彼も母子家庭で弟とお母さんと3人で住んでるらしくてよくその2人の話をしていたから家族想いなひとなんだと思ってた。

たぶんそう、離婚したことで多少苦労はあったんだと思う。わたしには分からない苦労。同じ学年の同じクラスのふたつ隣の席で、母子家庭で、2人きょうだいで。でも彼には父親の存在が明確にあって、長男で、弟と母親がいた。わたしとは違った。自分で思ってるよりわたしが思ってるより周りが思ってるより色々考えていたんだろうし、色々思うことがあったんだと思う。




そういえば、2年間いちども同じ班にはならなかった。隣の席にもならなかった。左斜め後ろ、右ふたつ隣、友だちや周りの席の人を介して本当にたまに話す仲、わたしは彼の前で彼の名前を呼んだことがない。

微妙な距離感、ずっと遠かった。


ほんの少しがとてつもなく遠かった彼と違う高校へ行くことが確定して、最後の最後、コロナで短縮された簡易的な卒業式の日に、写真を撮った。



すごく勇気を振り絞った。きっと今までの中学生活でいちばん緊張したと思う。震えた声で写真を撮って欲しいと言った、内臓が飛び出そうで関わりがなかったからもしなんで、と聞かれたらしのうかと思った、そのくらいの気持ち。


あっさり、「いいっすよー」って。あっさり。


話し方は確かにチャラいと言われるかもしれないけど、その話し方も散髪しても変わらない丸いシルエットの髪型がわたしは好きだったから、内臓が飛び出ることもなくしぬこともなく、その日で1番震えながら押したシャッター。


その日で1番写りが悪かった。いつもなら笑って上手に映れるのに、緊張もありカメラ越しに彼をみていたのもありすごくブサイクだった。連絡先もしらなかったし、送りたくもなかったから、あれから約1年間誰にも見せることなくわたしのフォルダにひっそり残ってる。



インスタをフォローした。なにも投稿してないしストーリーも載せてない。そんなひとだと思ったしそんな
ところがやっぱり好きだった。




修学旅行もそうだし恋愛体質みたいに好き好き言ってるけど、なんかもうよく分からないけど、今も気になる。




わたしの友達と何度も復縁していた彼は卒業後また別のわたしの友達と付き合って去年の10月に別れたらしい。彼女によると向こうから別れ話をしてきたと。もう5ヶ月も経ってる。きっと同じ高校に彼女候補か彼女はいるんだと思う。イケメンと言われていたから。


わたしが惹かれたのは顔ではなく時々見える何かだったけど。わたしには彼の恋愛事情を知ることすらない。本当に関わりがないから話したくてもdmを送る理由もないしまず地元でたまたま、なんて会うことがない。昔も今も変わらず遠くて変わらず他人の彼のことがずうっと気になる。





もしかすると好きなのかも、まじで知らんけど。



いつか彼よりも気になる誰かが現れて、ああいうところが好きだなと何回も思って、ふとしたとき頭に浮かぶような誰かが現れたら。



ら、のはなし。

いまはまだいない。まだ彼がいちばん気になる、いちばん緊張した。いちばん怖い。







あのさ、わたしがきみとわたしの間の席のあいつに好きな異性の髪型を聞かれたとき、きみみたいなマッシュヘアが好きだと言ったら、あいつがきみにも同じ質問をして「おれはその髪型が好き」ってわたしをみて答えたこと、

それから、これは、どうなんだろう。あいつに何かのキャラクターの真似を無茶振りされて渋々したときに、タイミングよく聞こえた言葉にずっとひっかかってる。何かへ向けて笑ったかわいい、が何故かずっと消えなかったの。


あの言葉、宝物みたいに心にしまってる。



あの日からハーフアップをしなくなったこと、誰も気づいてない。あたりまえ、髪が伸びてからはずっとポニーテールで学校へ行ってたから。でもね、きみがなんの意識もせずわたしへ向けた好きの言葉に反応してしまうからしてなかったんだよ。




もし会う機会があったら、すっかり忘れてるだろうその髪型が好きという言葉に縋ってみようと思う。


おもう。たぶん。ヘタレだからもしかすると会う機会から逃げるかも。たぶん逃げるね。じゃあずっときみが気になるままだね、それでもいいかも。くそったれ。とにかく人としてはだいすき、だった、うそ、いまも。

わたし馬鹿だから、理由聞かれたら後ろ姿が好きだとかほざいちゃうだろうから、誰にも言わないけど。きっとあしたも、あずきいろの日を忘れられないでいるから、きみはなにも知らずおとなになって、わすれてしまって。



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エイ





 

初恋





ヘヘッって笑い方、そう笑ったら覗く八重歯、独特なテンポのトーク、みればみるほど浮き出る無邪気さ、当たり前のようにする努力、片方だけ尖った右耳、左耳ばかりつけてるピアス、綺麗な平行二重、右の頬骨にあるほくろ。壁ドンの立役者、



国宝級イケメンと呼ばれるほど人気者になるずっと前、8年前のあるドラマの黒幕役だった彼。


いつの間にか彼の出演する番組を録画して見るようになった。自分の誕生日ですら泣いたことがなかったのに初めて人の誕生日で泣いた。ファースト写真集を発売するというニュースをみて初めて写真集というものを買った。初めて持たせてもらった携帯の壁紙は写真集の中で1番お気に入りの写真だった。彼が主演の映画を観に行った日、初めてパンフレットというものを買った。その年、初めて日本アカデミー賞を見た。



とにかく、何をするにも初めてだらけだった。


彼の存在を知ってから数ヶ月後の19歳の誕生日、おめでとうの言葉と一緒に涙が溢れた。




まぎれもなく、わたしの初恋だった。







3年前、わたしも気づかなかった心の傷に気づいて手をひいてくれる人たちに出会った。わたしの人生も考え方もぜんぶ丸ごと変えてくれる人たちに、出会ってしまった。運命の分岐点だった。




真っ赤な髪の儚さと脅威を持ち合わせた特別なひとに一目惚れをした。骨の髄まで届くような唯一無二の声、吸い込まれる非対称な瞳、天性のアイドルと言われる表現力、ほんの少しの恐怖を与えるひと。ある時はくま、ある時は幼い子供のように愛されるために生まれてきたようなひと。

人を惹きつける何かを持っていて、愛に強い執着があって、繊細で純粋でやっぱりどこか儚いひと。



それからもうひとり、自分の為だと言いながらすべてをひたすらに愛すひとを知った。わたしとは真逆のようで変に親近感のある不思議なひと。誰よりもはやく幸せの糸口をみつけて、自分を犠牲にする以外の生き方を知らなかった弟たちのためにある日突然弟から兄になってしまうひと。

自分の長所も短所もちゃんと向き合って認められる強さと、涙をみせない優しさを持つひと。





いつの間にかすべてを捧げられると思える存在が7つもできた。浸食していく心の傷にわたし自身を消されないように、必死に手をとって、離れないようにつよくつよく、繋いだ手を握った。






2021、彼らの手をとって3年。



ウイルスは当たり前のように彼らの活動にも影響した。わたしが彼らと共に過ごした日々が夢のようになくなっていった。彼らもわたしも耐えられなくて泣いた。この手は確かに繋がっているのに、どうしてだろう、泣いて泣いて悔しいなあ、虚しいなあってたくさん泣いた。


それでも、いつかまた小さな宇宙のような紫色の光とその真ん中で歌う7つの宝物をみるまで、まいにち無力な自分に絶望しながら生きてみている。










わたしが彼らに出会ってからもドラマ、映画、CM、バラエティ、ぜんぶみていた。ドラマやバラエティは録画してダビングしたし、映画はパンフレットを買ったしCM関連のパンフレットや商品も買った。

アルバムやライブやグッズなど彼らへの出費の予定がない今、去年発売された彼の4冊目の写真集を買おうと決意して、今日書店へ行った。



みた感想は、寂しい、だった。


彼と出会ってからの時間はわたしが思ってるよりずっと長くて、彼という役者はわたしが思ってるよりずっと素晴らしいひとだった。



確かに彼なのに、時々彼に見えなかった。笑った顔も、右の頬骨のほくろも、ポーズの取り方も、切り抜かれた写真の中にみえるものぜんぶぜんぶ彼のままなのに。

煙草を咥えた写真がいちばん最初にあって、開いた瞬間、胸が押し潰されそうになった。


ちがう、彼は彼で、ぜんぶ彼なんだ。ただわたしが彼のことを無意識に24歳のまま閉じ込めてしまってるだけ。大人、をちらつかせる彼を知らなかっただけ。わたしが、知らなかった彼を知っただけ。


それでもやっぱり、無邪気さが伝わる写真が山ほどあって、変わってないんだよ。NOの看板の前で腕をクロスしてNOと叫んでるだろう単純な彼、愛おしいんだよ。クランクアップの時に泣いてしまうほど思い入れのある作品に出会った彼のことが愛おしくてほんの少し寂しかったあの感情と同じ。彼の成長が嬉しくて誇らしいのにどこか寂しい。19歳の彼と27歳の彼は全く変わらないのに彼という役者は世間が思ってるよりずっとずっと素晴らしくなる。




実写化王子なんて呪いから必ず抜け出して、真っ当な評価を受ける。寂しい、愛おしい、なにより悔しい、彼がどんな作品とも真摯に向き合ってきたこと知ってるから。役作りのために無理やり髭生やしたり、体重10キロ落としてアクション練習をやり込んだり、苦手なダンスを必死に練習したり、そういう人なんだよ。


実写化は大体彼にしておけばいいと思ってる制作側もそうだし、世間もそう、今にみてろと思ってるよ、わたしは。あの人の持つ魅力が多くの人に知られていつか報われるまで、

わたしも彼といっしょに時間を過ごして、歳をとって、色んな経験をして、出会えてよかったと思える物に出会って、時々間違えて、成長していきたい。





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初恋は、きらきらしてた。恋愛感情とは少し違ったような気もする。でもそれも含めてきっとそう。期待することすらなくてよかった、物理的にも心理的にも変わらない距離が嬉しかった、きっと理解されないだろうけど、わたしはずっと消えない初恋というものが彼で、山﨑賢人という人間で、心底幸せだった。いや、幸せでいる。初恋は叶わない。だから消えないし終わらないし、ずっとずっと綺麗なまま残る。



拝啓、初恋のひと

むかしも、いまも、これからも、もしかすると来世まで、愛してるよ。応援してる。幸せでいてくれ。














 

15歳


たった1度だけ、わたしのヒーローだったひとの話。



中学3年生の5月、修学旅行1日目のラフティングで左足のくるぶしを強打してしまったことが原因で、3日目の金沢観光で班員の女の子2人と揉めてしまったことがあった。


今となっては小さなことだけど当時は足の痛みやくだらない意地で心配してくれている班員たちに素直に頼ることができなくて、ただひたすら足を引きずって歩いてた。


商店街でお昼を買おうという話になった時、わたしだけ商店街の入り口にあるベンチに残ることにした。男の子たちが心配そうな顔をしてできるだけ早く戻ってくるね、と言って中に入っていった。

ぼうっとしながら待ってたら、他の班の子たちに話しかけられた。


ひとりで何してるの?みんなは?

みんなは中にいるよ

おれたちとまわる?

ううん、足が痛いからここでまってるの

一緒に待とうか?

大丈夫だよ、ありがとう


そんなふうに気にかけてくれただけで十分嬉しかった。



道路の向こう側を歩いてる同じ中学の子たちをみてると、ずっと楽しみにしてたのに、毎日給食のときに何するかみんなで話してて絶対楽しいはずだったのに、わたしのせいで楽しいはずの思い出が欠けてしまった、みんなの足手まといになってしまった、って自責を感じた。なんだか申し訳なくて悔しくて悲しくて泣いてしまった。


泣いてたら、さっきの班の子たちが戻ってきて、ひとりの男の子と目があった。目があったと思ったら小走りで近づいてきた。漫画みたいだった。心なしかゆっくりにみえた。

なんで泣いてるの?

みんなまだ戻ってこないの?

足痛い?

やっぱり一緒に待つよ


泣いてるのをみられるのが恥ずかしくて俯いたまま何も言えなかったけど、班の子が戻ってくるまでの数分間みんなずっと待っててくれた。班のみんなが戻ってきて一緒に集合場所の駅まで歩くことになって歩き出したとき、わたしはもう痛くて申し訳なくてとにかくいっぱいいっぱいで、みんなの前で大泣きした。


何かあった時用の先生の番号に怪我してて歩けないみたいですと班長が連絡しても駅まで自力で歩いてこいの一言で済まされ、絶縁状態だった同じ部活の子と駆けつけてくれた男の子と3人でゆっくりゆっくり歩いた。女の子はわたしと話すの気まずかっただろうし、男の子は他の男の子たちと居たかっただろうに、わたしに合わせていちばん後ろを歩きながら、泣いてる理由に触れず他愛もない話をずっとしてくれた。


同じ班の女の子2人がわたしと揉めてることを他の子に話してて、あああの子わたしを泣かせたって達悪者みたいに扱われるの嫌なんだろうな、仕方ないな、って思ってた。でも男の子はその話を聞いたのか聞かなかったのかわたしの味方でいてくれた。学校に着いたときも、バイバイって手を振ってくれた。




ヒーローだった。あのときばかりは、ほんの少しかっこよかった。




同じクラスだった2年生の時は話したことなくてたぶんお互いちょっと苦手で、3年生になってからdmでよく話すようになってて。修学旅行のあれ以来なのかかなり仲良くなって、一時期はほぼ毎日数時間電話して、受験生だから携帯0時になったら使えないように設定されたって言ってたのにわたしの誕生日には0時ぴったりにおめでとうって送ってくれたりもした。


わたしがストーリー載せるとよく反応してくれたことも、志望校変えようかなって言ったとき今の高校一緒に頑張ろうって言ってくれたことも、来年ライブ一緒に行ってみようねって話したことも、なんでそんなに返信遅いのって怒られたことも、わたしがおすすめした曲ぜんぶきいてくれてたことも、嬉しかった。


説明会の後椅子を片付けようと彼の後ろに並んだときわたしの分も片付けてくれたこと、徒歩1分の距離でも夜危ないよって心配してくれたことも、何十回も口にした同じクラスがよかったねって言葉も、1組と3組なのに今日髪おろしてたねって気づいてくれたことも、嬉しかった。



いつもみたいにわたしがひとりでスマホ越しに、わたしとの理想の身長は177らしい〜って適当なこと話してたとき「それじゃあおれたちあと2センチ足らないね、おまえ縮んだりしないかな」って笑って言われたこと、どうしてか忘れられなくて。



彼がわたしのことどう思ってるのか、踏み込む勇気がなかったわたしは聞けなかった。夏が終わって、秋になって、暑さが感じられなくなるにつれて少しだけ、ほんの少しだけ距離ができた。電話はしなくなったし毎日話してたのが続かなくなって途切れ途切れになった。いつの間にか他校の女の子と良い感じだという噂が流れたりもした。決定的に何かが変わることなく卒業して、同じ高校に入学して、また違うクラスになって、時々dmで話して。



彼に彼女ができた。彼のストーリーに2人の写真と一緒に載せてた1という数字をみて、素直にお祝いの言葉が出てこなかった。



わたしは162センチで、彼は175センチ。


たった2センチ、もしかするとあのとき手をのばせば届く距離だったのかもしれない。

でもそのたった2センチがあのときのわたしには越えられなかった。


周りに茶化されるたび彼に失礼だと頭ごなしに否定してたけど、ただすべて彼の思わせぶりだっただけかもしれないけど、リアクションをとるのはいつもきみで、わたしは何もできなかったけど。

たぶんね、好きだったとおもう。

未だにはっきり言えなくてごめんね、すべて過去形にして思い出にできたらいいな。





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を、

 




ほんとにさ、たくさんの人が彼らを知ってたくさんの事が彼らに降りかかった1年半のLYSツアーが終わって、また新しく一歩を踏み出すためのツアー、去年から準備をしていたツアー、世界中をまわってまたたくさんの人を愛して愛されるはずだったツアー、彼らも私たちも楽しみにしてたツアー、目に見えないほど小さな小さな"なにか"が誰かの一生の思い出も誰かのはじまりも誰かの終わりも一瞬にしてあまりにも呆気なく壊していっちゃった。

中止、延期、の言葉は聞き飽きたし会いたいの言葉も腐るほど口にした。日常どころか生きる活力をも奪っていった。でも悔しいも悲しいも虚しいも怒りもどこにもぶつけられない。影響力だけが大きい、小さな小さなものだから。どうか、返して。彼らの努力を、私たちの想いを、誰かの愛を、誰かの日常を、いますぐ返して。それが言えないの。誰も何も責められないし誰も何も返してくれない、心が弱っていく、体を蝕む力をもつ"なにか"は心まで蝕む。いつ終わって、いつ会えるか、確証がない未来が、あまりにも真っ暗に感じる。ひとが関わらなければ世界まで終わってしまう。終わらせたくても終わらせられないの。ただ足踏みして待っていなくちゃいけない、打開策か終息まで。世界が終わるか今が終わるまで。



今日も誰かが生まれて今日も誰かがしんで、今日も誰かが泣いてる世界の未来にほんの少しでも光が灯りますように。






 

よんぶんのいち


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じんくんはさ、自分の無能さや無力さに嫌気がさすことある?

自分が他人と同じように出来ないとよく分かっているのに、他人と比べては落ち込んで他人と比べては自分を嫌いになる。自分を嫌うことでできないことから目を背けようとする、そんなことある?ないかな、何かから目を背けるために自分を嫌いになったりしないだろうね、



じゃあこれは私の独りごとなんだけどね、

私は私がとてもじゃないけどまだまだ好きにはなれなくて、無意識に兄や母や周りの人間と比べては落ち込み、誰かからの評価で存在意義を見出そうとしててね。それを無意識にしてしまうのも嫌だし本当はすこしだけ自覚してるのも嫌なんだ、評価という何かに縋らなければ生きていけないほど弱くて脆いの。


見返りや周りからの評価を気にせず、切実に、純粋に、なにかに夢中になれたのは初めてだったの、じんくんが好きで好きでたまらなくて涙を流してしまうほどには本気なの。本気でいるあいだは私のことをほんのほんのすこしだけ好きになれる瞬間があって、それはじんくんがあみを大切にしてくれる時。結局何が言いたいのかというとね、つまり貴方がいれば私を愛してあげられる可能性がみえるけど、貴方がいなくなってしまえば言葉の通りどん底に落ちるということ。生きるも死ぬも好きも嫌いも貴方次第。怖いよね、不確かな存在に馬鹿みたいな感情と選択を託してるの、あまりにも投げやりだよね。



でもそれが事実で、現実。私は貴方に恋をしているから。振られる日も報われる日も来ないずーーーっと足踏みしてる恋、夢のど真ん中で泣いてる恋。


だからどうか、私が貴方を諦められるまで、依存しなくても生きれるまで夢をみさせてください。夢見心地でいさせてください。いまは貴方の幸せだけを願わせて。




あいしてるよ、あしたも。



 

ほしのゆめ

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きらきらひかるよぞらのほし、はどこにあるの?


夜空はなんにもみえないよ、


わたしの夜空はいつだって綺麗な月がみえるけど
あなたの夜空にはそんな月みえないでしょう、


わかってるからなにも言わないで、



たくさんねむってね、

ぐっすりだよ、

ゲームはし過ぎちゃだめだよ 夜更かしもだめ、


雨の日はゆっくりやすんで、

映画をみるのはどう?

読書はそんなに得意じゃないでしょう?

わかってるから 知らないけどわかってるから もうすこしだけ愛させて、


ゆめなんてみないくらい深く眠るから
今日も会えなかったなんて悲しまないよ、


今夜は泣かないからだいじょうぶ、

おやすみなさい、